整形外科このページを印刷する - 整形外科

整形外科について

整形外科では全身の骨、筋肉、神経の障害や怪我による損傷を幅広く治療しています。
平成28年4月からは関節や脊髄の疾患の手術治療に重点を置き、治療内容の変革を進めています。関節外科では内視鏡を用いた低侵襲手術とコンピューター支援手術が大きな柱となっています。

関節の手術

1. 関節鏡下手術

関節鏡下手術は小皮切による低侵襲手術のため術後の痛みが少なく、短い入院期間での治療が可能です。また筋肉へのダメージが少ないため機能回復も早く、早期復帰を希望するスポーツ選手や合併症の多い高齢者には特に適した手術方法です。

膝関節

■ 関節鏡下十字靭帯形成術

十字靱帯損傷は主に内側ハムストリング腱による鏡視下二重束再建術を施行しています。正常な十字靱帯損傷と同じように再建することによって、従来の方法よりも安定性に優れています。

関節鏡下十字靭帯形成術01 関節鏡下十字靭帯形成術02

■ 関節鏡下半月板縫合術・切除術

半月板損傷はスポーツ選手だけでなく、高齢者の変型性膝関節症における合併も非常に多く、鏡視下手術が奏効する症例も数多くあります。若いひとには半月板の縫合を試みますが、高齢で半月板に加齢変化がある場合には切除します。

肩関節

近年肩関節領域における鏡視下手術技術が進歩し、ほとんどの手術が鏡視下に行えるようになりました。肩の筋肉を切らずに手術が行えるため、手術後の痛みが少なく、回復も従来の手術に比べて早くなります。

肩関節01 肩関節02

■ 関節鏡下腱板断裂手術

腱版断裂は高齢者ではもっとも多い肩関節疾患ですが、いわゆる「五十肩」として適切な治療を受けられずに手術時期を逸してしまうケースもしばしばあります。放置すると断裂は大きくなっていくため、早期の手術が必要です。

関節鏡下腱板断裂手術01 関節鏡下腱板断裂手術02

■ 関節鏡下肩関節唇形成術

関節鏡下肩関節唇形成術 関節の脱臼は肩関節がもっとも多く、若年者では適切な初期治療を行わないと癖になり(反復性脱臼)、手術が必要となります。以前は10cm以上皮膚を切開する必要がありましたが、内視鏡手術では5mmほどの切開2-3箇所で手術が可能なため、傷が目立たず、スポーツへの早期復帰も可能です。

関節鏡下肩関節唇形成術01 関節鏡下肩関節唇形成術02

2. 人工関節置換術

■ 人工股関節置換術

人工股関節置換術は変形性関節症や特発性骨頭壊死の末期で関節軟骨が消失したものが適応となります。安定した除痛効果が期待でき、また人工関節の改良により耐久性も飛躍的に向上しています。コンピューター支援ナビゲーション手術を導入したことにより人工関節の正確な設置が可能となり、術後に危惧される脱臼の問題も解決され、早期の離床が可能です。

人工股関節置換術01 人工股関節置換術02

■ 人工膝関節置換術

膝関節もコンピューター支援ナビゲーション手術や3Dプリンターを用いた骨切りガイド(PSI)を用いた手術を導入しています。人工膝関節では痛みが取れることにより歩行は改善しますが、膝の曲がりが悪くなるため正座や和式トイレの使用ができなくなります。

人工膝関節置換術01 人工膝関節置換術02
  ナビゲーション手術         3DプリンターによるPSI

■ 人工肩関節置換術

2014年にリバース型人工肩関節という新しい人工関節が日本で使用可能となりました。以前には治療法がないといわれていた状態でも手術が可能となり、ほとんどリハビリをしなくても日常生活ができるくらいの機能回復が期待できるようになっています。現在は厳格な施設基準があり認可された病院でしか行えません。2020年よりコンピューター支援ナビゲーション手術を導入しました。

人工肩関節置換術01 人工肩関節置換術02