内科
内科について
内科の守備範囲は広く、また専門医療の窓口的な存在です。最初にどの専門の科で受診してよいかわからない場合にも、まず内科を訪れる患者さんが多いと思われます。従って内科は、患者さんの症状をよく伺い、綿密な診察・検査によって原因を追究していく為の幅広い知識が必要とされる診療科です。またある程度の診察,検査の後,「窓口」から各患者様の病状に合った診療科に的確に振り分ける総合的な判断力が必要とされる診療科でもあります。 どの内科系医師も専門とする分野がありますが,プライマリーケアとしての一般内科の知識と技量の上に立脚しており,このような内科系医師が内科総合外来として診療にあたっています。
現在,専門内科を含む内科としては,窓口ともなる「内科」以外に,呼吸器科,消化器科,循環器科,アレルギー科,リウマチ科があり,専門スタッフが相互に連携しながら診療に当たっております。気になる症状のある方、健康に不安をお持ちの方でどの診療科にかかればよいか分からない方は一度内科総合外来にご相談ください。
内科血液疾患
現在悪性リンパ腫や多発性骨髄腫、白血病などの造血器腫瘍、骨髄異形成症候群や特発性血小板減少性紫斑病などの難治性血液疾患、その他の各種貧血等の診療を行っています。血液疾患は内科系疾患の中でもそれほど数が多いものではありませんが、生命に危険を及ぼす重篤な疾患が多く、迅速な診断と治療方針の決定が必要です。また、標準的治療が無効ないし不十分な効果しか得られない造血器腫瘍の症例については、迅速な治療方針の再決定が要求され、エビデンスに基づき強力な化学療法後の造血幹細胞移植の適応と考えられることもあり、高知大学医学部付属病院に治療を依頼することもあります。数が多くないと申しましたが、造血器腫瘍のうち悪性リンパ腫は近年増加しており、人口10万人につき10人程度の頻度で発生するようです。確かに当科でも年間十数例の新規の悪性リンパ腫の患者さんを診療しており、決して稀な疾患ではないというのが実感であり、これらの診療に多忙な日々を送っております。
■エビデンス
さて、エビデンスという言葉ですが、これは臨床試験の研究データなど科学的根拠のことです。「Aという治療法とBという治療法を多数の症例を集めて比べると、全体としてはAの方が治療効果が高いことがわかった」というような研究が行われます。しっかりした信頼性の高い研究を積み重ねていくことで、確かなエビデンスが得られ、現在考え得る医療のうち、どれが最も患者さんの利益につながる可能性が高いのか、判断することができます。医師が治療法について検討する際にも、患者さんに説明する際にも、重視される、インフォームド・コンセントの基本となるべきものです。私たちもできる限りエビデンスに基づいた治療をリスクも含め患者さんに良く理解いただいた上で行っていきたいと考えています。したがって悪性の疾患でも全てご本人およびご家族に真実を説明し、病状を理解し同意していただいた上で抗腫瘍剤による化学療法や放射線療法、輸血などの治療をおこなっています。
化学物質過敏症外来
・診療について
詳細な問診、血液検査、血圧測定などにより総合的に診断します。症状に応じて、胸部レントゲン写真、心電図、呼吸機能検査を行い、眼科、耳鼻咽喉科に紹介する場合もあります。 診療を円滑かつ正確に行うため、あらかじめの病歴、症状が誘発される環境、物質および暴露時の症状等をおまとめいただくよう、ご協力をお願いします。また、シックハウス症候群が疑われる場合は、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン等の室内空気環境測定結果をお持ちいただくよう、おすすめいたします。
・瞳孔対光反応検査
専用のゴーグルをつけて、数秒間、弱い光を見つめる検査です。 瞳孔の縮み具合や戻り具合で、自律神経機能を調べます。 化学物質過敏症の方では異常を認める傾向があります。 希望者のみ対応します。