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令和5年度 国立病院機構高知病院 病院指標

医療の質指標

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 248 97 171 205 307 420 613 1284 881 330
 
◇一般病棟の年齢階級別(10歳刻み)の患者数を示しています。
◇90歳以上は1つの階級として設定しています。

年齢階級別でみると60歳以上が7割近くを占めており、重症化しやすい高齢者の呼吸器・消化器系疾患や、泌尿器科、整形外科、悪性腫瘍などの入院が多くなっています。また、妊娠出産を含めた産婦人科や小児科、耳鼻咽喉科等の若い年齢層の患者さんも多く、各診療科や多職種で連携し診療をおこなっています。当院は高知市西部に位置し、地域医療を担う病院として質の高い医療を幅広い年齢の患者様に提供できるよう努めております。
 

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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■呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス

040040xx99200x

肺の悪性腫瘍
手術なし 

手術・処置等1 2あり
手術・処置等2 なし
定義副傷病 なし
89 3.46 2.98 0.00 74.11  

040110xxxxx0xx

間質性肺炎  
手術・処置等2 なし
63 23.22 18.65 7.94 73.81  
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎
手術なし
手術・処置等2 なし
59 26.12 20.60 49.15 85.66  
0400801499x001 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)
手術・処置等2 なし 定義副傷病なし
A-DROPスコア1
41 19.90 13.88 17.07 82.76  
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし
手術・処置等2 4あり 定義副傷病なし
27 14.48 8.33 3.70 65.56  
  
当院では、呼吸器センターを設置し呼吸器疾患の診断・治療を積極的に行っております。呼吸器系疾患の中でも、肺がんに関する治療は多数を占めており、患者数が最も多いのは肺がんを診断する為の気管支鏡検査の入院、次いで抗がん剤治療のための入院となっております。DPCコード分類では、使用する抗がん剤の種類により分類が細分化されるため、別分類として集計されております。間質性肺炎の治療も行っており、そして誤嚥性肺炎の治療に関しては、高齢者に多くみられる疾患のため平均年齢が高くなっており、地域の医療機関や施設などからの紹介で入院治療を行うケースが多いです。治療終了後の在宅療養に不安のある患者さんには、連携医療機関で継続療養を行っていただく場合も多く、転院率は他疾患と比較して高くなっております。呼吸器センターでは、定期的な呼吸器カンファレンスを開催し、診療科の垣根を越え複数の医師で治療方針の検討を行い診療にあたっています。
 
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス

060160x001xxxx
 
鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 61 5.49 4.55 0.00 67.84  

060335xx02000x
 
胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 24 5.29 6.87 0.00 63.21  

060035xx010x0x
 
結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 17 17.53 15.12 23.53 75.88  
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲腫瘍を伴わないもの等 16 5.38 5.29 0.00 47.31  

060210xx99000x
 
ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 15 8.67 8.95 0.00 71.07  
 
患者数が最も多いのは鼠径ヘルニアに対する手術治療です。鼠径ヘルニアは、足の付け根部分の皮膚の下に、本来はお腹にあるはずの腹膜や腸が出てくる病気で、根本的治療は手術以外にありません。胆のう炎の分類は、主に腹腔鏡下の胆のう摘出術の治療です。胆のう疾患では、胆のう炎の有無によって分類が分かれており、胆のう炎の状態を来していない胆のう結石等に対する同様の手術は別の分類に区分されます。また大腸がんに対する手術治療や化学療法の入院治療も行われています。外科領域は対象となる疾患も多く、治療方法も手術療法、化学療法などの薬物療法、放射線療法など多岐にわたっているため、DPCコード別に集計を行うと件数が分散し、対象件数に比較して上位の患者数が少ない結果となります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 77 22.91 25.50 89.61 84.00  
160610xx01xxxx 四肢筋腱損傷 靱帯断裂形成手術等 63 23.97 15.58 9.52 68.21  
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 35 10.37 4.76 5.71 65.29  
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 31 12.35 19.34 90.32 82.00  
070050xx97xxxx 肩関節炎、肩の障害(その他) 手術あり 25 36.68 20.54 20.00 78.08  
 
患者数が最も多いのは大腿骨骨折の手術治療分類は、救急車での来院、他院からの紹介患者を多く受け入れております。平均年齢が高く高齢者での発生率が高い事を示しており、長期の療養が必要となるため、転院率も他疾患に比べて高くなっております。続いて四肢筋腱損傷で、肩腱板断裂などの手術治療です。また前腕骨骨折に対する手術入院や、胸腰椎の圧迫骨折に対する治療も行っています。肩関節炎、肩の障害(その他)は、変形性肩関節症に対する人工関節置換術の手術治療です。
 
■消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術
48 3.15 2.61 2.08 71.81  
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし
定義副傷病 なし
41 9.83 8.75 9.76 80.98  
060390xxxxx0xx 細菌性腸炎 手術・処置等2 なし 23 11.22 7.56 13.04 57.91  
060102xx99xxxx 穿孔又は腫瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 17 9.00 7.58 0.00 61.24  
060060xx9710xx 胆嚢、肝外胆管の悪性腫瘍 その他の手術あり 
手術・処置等1あり 手術。処置等2なし
17 9.24 12.10 11.76 83.24  
  
患者数が最も多いのは、大腸良性腫瘍(ポリープ)に対する内視鏡的治療です。大腸ポリープはその構造(組織)によって分類されますが、最も多いのはがん化する危険性の高い腺腫のため、大きさや形状によって切除の対象を判断します。入院期間のばらつきは少なく、ほとんどの方は3日間で退院となります。次は胆管結石に対して内視鏡を使用して行う胆道ステント留置や結石除去などの治療が多くなっています。また感染性腸炎や、大腸憩室炎などの治療も行っております。
 
 
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 125 7.31 7.53 0.00 15.76  
030240xx99xxxx 扁桃腺周囲腫瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎
手術なし
46 4.50 5.51 0.00 38.00  
030428xxxxxxxx 突発性難聴 46 7.39 8.55 0.00 56.00  
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり 40 2.00 2.03 0.00 49.88  
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 35 6.11 6.02 0.00 52.11  
 
耳鼻咽喉科では、地域の診療所の先生方より、手術や入院治療の必要な患者さんの紹介を受けて治療を行い、退院後は元の診療所で治療を継続していただくというケースが多く、地域の先生方と連携した診療を行っています。患者数で最も多いのは扁桃摘出術での入院で、小児の患者さんが多く平均年齢は15.76歳となっています。扁桃肥大による睡眠時無呼吸の治療や、繰り返す扁桃炎の場合に手術治療を行います。入院期間のバラつきは少なく、ほぼ7日間で退院される患者さんがほとんどです。慢性副鼻腔炎に対する手術目的の入院や、睡眠時無呼吸症候群の検査入院、そして、突発性難聴に対するステロイド治療も行っております。
 
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 71 13.65 9.89 0.00 72.99  
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 47 5.17 5.64 0.00 65.23  
090010xx99x40x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病なし 44 4.23 3.51 0.00 62.32  
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等手術・処置等1 なし 33 13.27 9.88 0.00 69.36  
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病なし 13 11.92 9.17 7.69 61.46  
 
患者数が最も多いのは肺がんに対する手術治療です。開胸手術、胸腔鏡下手術の両方が含まれる分類ですが、当院では胸腔鏡下手術を第一選択としており、肺悪性腫瘍手術の約9割が胸腔鏡による手術です。乳がんに対する治療も行われており、手術治療や化学療法を行っております。気胸の患者さんも多く、表は手術無しの症例ですが、胸腔鏡下での気胸手術も多く実施しています。
 
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用バス
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除法術定義副傷病なし 80 6.19 5.22 3.75 64.49  
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 71 2.66 2.44 0.00 73.86  
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 33 8.15 13.52 12.12 76.21  
11022xxx01xxxx 男性生殖器疾患 精索捻転手術等 20 4.85 3.69 0.00 48.35  
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 19 9.16 7.75 0.00 75.53  
 
患者数が最も多いのは、上部尿路疾患に対して尿路結石に対して内視鏡を用いて摘除する治療となります。その次に多いのが前立腺がん診断のための検査入院です。前立腺に針を刺して組織を採取し、がんの有無を判断する検査で、通常一泊の入院で検査を実施します。多くが他院から紹介を受けて検査を実施するケースとなっております。腎臓又は尿路の感染症は、腎・尿路感染症に対する投薬治療です。他にも陰のう水腫や前立腺肥大症に対する手術入院も行われています。
 
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下膣式子宮全摘術等 50 5.54 5.93 0.00 45.72  
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(膣部)切除術等 手術・処置等2 なし 30 3.00 2.96 0.00 43.53  
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり
定義副傷病なし
26 5.27 4.18 0.00 61.77  
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(膣式を含む。)
腹腔鏡によるもの等
23 5.83 6.00 0.00 44.70  
120010xx99x50x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 5あり 定義副傷病なし 23 3.87 4.05 0.00 58.13  
 
患者数が最も多い子宮の良性腫瘍の分類は、子宮筋腫に対して実施する子宮鏡や腹腔鏡を用いた手術治療です。子宮筋腫に対する術式として、開腹子宮全摘出術や、子宮を温存し子宮筋腫のみを摘出する手術も実施されています。 子宮頸・体部の悪性腫瘍に対する子宮頸部円錐切除術での治療は、レーザーなどの器具を使って、膣から子宮頸部を円錐状に切除する手術で、子宮膣部および頸部の腫瘍性病変に対して、診断あるいは治療目的で実施します。また抗がん剤治療を行う場合もあります。卵巣のう腫に対する腹腔鏡手術や、卵巣がんに対する抗がん剤治療も行われております。当科での入院治療は手術目的での入院が大部分を占めております。他診療科と比較して平均年齢が若く、平均在院日数も短いのが特徴です。在院日数のバラつきは少なく、ほとんどの患者さんが平均在院日数の前後数日の間に退院となっております。
 
産科
DPCデータ DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
120260x001xxxx 分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満) 子宮破裂手術等 50 9.16 9.31 0.00 30.90  
120140xxxxxxxx 流産 17 2.12 2.43 0.00 34.35  
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 10 10.90 9.34 0.00 35.30  
120165xx99xxxx 妊娠合併症等 手術なし - - 10.56 - -  
120150xx99xx0x 妊娠早期の出血 手術なし 定義副傷病なし - - 9.33 - -  
 
最も多い「分娩の異常 」は、反復帝王切開や胎児機能不全による帝王切開が分類され、「胎児及び胎児付属物の異常」は、骨盤位等による帝王切開が分類されております。産科では、妊娠合併症に分類される重症妊娠悪阻や、妊娠中の高血圧症候群に対して入院による安静管理が行われています。
※自然分娩は集計対象外となっています。
 
 
■小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) テ人立 平均年齢 患者用パス

140010x199x0xx
 
妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 38 4.08 6.07 0.00 0.00  
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 28 6.54 5.96 0.00 1.29  
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 17 5.12 6.37
0.00
4.24  
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし
10
  3.40
5.64
0.00
4.70
 
150040xxxxx0xx 熱性けいれん 手術・処置等2なし
10
3.20
3.56
0.00
2.40
 
 
小児科では産科と連携を保ちながら治療に努めています。また小児の感染症やアレルギー疾患をはじめ小児科領域の疾患を幅広く診療しております。患者数が最も多い「妊娠期間短縮、低出産体重に関する障害」に分類される疾患には、新生児黄疸や帝王切開児症候群、母体疾患の影響を受けた新生児のケア入院が含まれております。喘息、急性気管支炎、腸炎に対する治療も行っております。
 
■循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 14 19.50 17.38 7.14 86.71  
0400801499x002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)手術なし 手術・処置等2なし
定義副傷病 なし A-DROPスコア2
- - 15.44 - -  
0400801499x012 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)手術なし 手術・処置等2なし
定義副傷病 あり A-DROPスコア2
- - 18.22 - -  
0400801499x013 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)手術なし 手術・処置等2なし
てい定義副傷病あり A-DROP スコア3
- - 19.88 - -  
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし - - 20.60 - -  
 
循環器内科の入院治療は心不全が最も多くなっています。心不全は、心臓のポンプ機能が低下するために全身に十分な酸素が送れず、また全身の血流が滞るために起こります。原因は様々で、心臓自体の疾患や、心臓以外の原因で心不全の状態となる事もあります。そのため、他の診療科の先生方と連携して治療を行う場面が多くあります。平均年齢は約86歳で高齢者が多く、長期の療養を必要とするケースが多くなります。
 
■皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 18 17.33 12.88 5.56 72.78  
080100xxxx0x0x 薬疹、中毒疹 手術・処置等1なし 定義副傷病なし - - 10.61 - -  
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外)皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2 なし - - 7.22 - -  
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒)手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 3.62   - -  
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 9.29 - -  
 
患者数が最も多い膿皮症の分類は、四肢の蜂窩織炎に対する投薬治療です。毛穴や傷口から細菌が入り込んで皮膚の深い所から化膿してしまう感染症です。他に薬疹や帯状疱疹に対する投薬治療入院、その他皮膚の悪性腫瘍に対する入院加療も行っております。
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 18 8.17 9.62 0.00 86.56  

130030xx99x3xx
 
非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 3あり - - 14.70 - -  
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く。)定義副傷病なし - - 8.61 - -  
130030xx99xAxx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 Aあり - - 11.37 - -  
130040xx95x5xx 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 手術なし 手術・処置等2 5あり - - 16.12 - -  
 
内科では主に、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫といった造血器腫瘍の患者様の診療を行っています。造血器腫瘍とは、血液、骨髄、リンパ節が侵されるがんの総称です。これらの中でも、悪性リンパ腫に対する化学療法目的の入院治療が多く、内科入院症例の約5割を占めています。DPCコードごとの集計では、化学療法に使用する薬剤や手術、輸血の有無によってDPCコードが細分化されているため、患者数が分散し、集計結果非表示の分類が多くなっております。当科では外来での化学療法も積極的に行っており、患者様の状態に応じて治療法を選択しています。
■リウマチ科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス

110310xx99xxxx

腎臓又は尿路の感染症 手術なし 10 16.00 13.52 10.00 82.10  

070560xx99x00x

重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 
手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし
- - 14.23 - -  
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2なし - - 15.40 - -  
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2 なし - - 19.94 - -  
100380xxxxxxxx 体液量減少症 - - 10.60 - -  
  
当今回の入院では急性腎盂腎炎が10件と多くなっていますが、DPCでは分類が細分化され患者数が分散するため他疾患の集計結果が非表示となっています。リウマチ科では関節リウマチや顕微鏡的多発血管炎、全身性強皮症などの免疫疾患や糖尿病、腎疾患などの診療をおこなっています。表にはありませんが、基礎疾患のあるCOVID-19に感染した患者さんの入院治療や産科の妊娠糖尿病の患者さんなど、他科からの院内紹介もあり連携して診療を行っています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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  初発 再発 病期分類基準(※) 版数
Stage 1 Stage 2 Stage 3 Stage 4 不明

- - 20 12 - - 1 8


13 16 19 29 - 18 1 8,7

57 68 - - 13 39 1 8

48 25 43 63 33 61 1 8,7

- -   -     1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 
◇UICC TNM分類とは、国際対がん連合(UICC)に採用されているがんの分類方法でがんの大きさや他臓器へのひろがりを評価して病期(Stage)を判定する分類方法です。
◇ここでは5大癌として胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんについて掲載しています。
◇初発はUICCのTNM分類のステージ別による患者数で、再発(再発部位によらない)は期間内の患者数となっています。
◇10件未満の場合は非表示「-」となっています。

肺がんについては、初発でStageⅣ、さらに再発の患者様が多い状況となっています。胃がんでは前年度多かったStageⅠが減少しStageⅢが多くなっています。大腸がんではStageⅢ、Ⅳが多く、乳がんはStageⅠおよびⅡの入院が多くあり、術前の化学療法や手術が実施されています。患者数の最も多い肺がんは、気管支鏡検査や胸腔鏡下または開胸手術、化学療法などの治療が行われています。胃がんや大腸がんは、腹腔鏡下や開腹手術のほかに内視鏡的な治療も行われています。手術や化学療法のほかに放射線療法の治療が可能となっており、他院からの紹介患者さんも外来および入院で放射線治療をされています。当院は「高知県がん診療連携推進病院」の指定を受け、診断から治療まで幅広くがん診療にあたりがんの相談支援、緩和チームなど多職種間で連携を行い心のケアを含めた相談にも応じています。また地域のかかりつけ医と共同で診療を行うため、5大がん以外のがんを含めた地域連携パスを活用し他院との連携を図っています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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  患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 33 11.70 56.82
中等症 123 18.26 78.44
重症 16 29.38 84.88
超重症 - - -
不明 - - -
  
◇成人の市中肺炎について重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しています。市中肺炎とは、普段の社会生活を送っている中で罹患した肺炎の事をいいます。
◇細菌による肺炎を集計しており、ウイルスによる肺炎や誤嚥による肺炎、気管支炎等、また入院の際にコロナ感染症の疑いがあった場合についても集計対象外となっています。
◇重症度は、日本呼吸器学会による成人市中肺炎診療ガイドラインの重症度システム(※A-DROP)に基づき分類しました。

 ※A-DROP
 (1)男性70歳以上、女性75歳以上
 (2)BUN(血中尿窒素)21mg/dL以上、または脱水あり
 (3)SPO2(動脈血酸素飽和度)90%(Pao2 60Torr)以下
 (4)意識障害あり(肺炎による)
 (5)収縮期血圧90mmHg以下

 軽症:上記5つのいずれも満たさない。→外来治療
 中等症:上記1つまたは2つを有する。→外来または入院治療
 重症:上記3つを有する。→入院治療
 超重症:上記4つまたは5つを有する。またはショック。→ICU入院
 不明:上記1つでも不明がある場合
成人市中肺炎診療ガイドラインでは軽症の場合は外来治療の方針となっていますが、呼吸器疾患に合併して重症化しやすい患者様は入院治療を必要とします。なお、この指標には表されておりませんが、コロナ感染症の疑いを契機に入院後、細菌性肺炎の治療をされた患者様を含めますと、全体の約32%が救急搬送されており、入院が必要な中等症~重症の患者様を多く受け入れています。また、専門的な治療が必要となり他施設(医療機関、介護施設等)から紹介され入院となった患者様もいます。当院は呼吸器センターを開設しており、関係診療科が連携してカンファレンス等で治療方針を検討し治療に当たっています。

脳梗塞の患者数等

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発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 - - - -
その他 - - - -
  
脳梗塞の発症時期別に集計をしています。
当院は脳神経外科は非常勤医師による外来診療のみのため、入院症例は10症例未満で非表示となっております。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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■整形外科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(肩) 等 71 2.76 30.93 33.80 76.38  
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 51 2.69 18.47 84.31 83.73  
K0811 人工骨頭挿入術(股) 31 4.19 19.03 87.10 82.81  
K080-41 関節鏡下肩腱板断裂手術(簡単なもの) 29 1.00 18.17 10.34 67.41  
K080-42 関節鏡下肩腱板断裂手術(簡単なもの)(上腕二頭筋腱の固定を伴うもの) 27 1.04 24.74 11.11 70.37  
 
患者数が最も多い人工関節置換術には肩・膝・股関節に対する手術が含まれており、内訳は肩関節34件、膝関節22件、股関節15件で、骨折や変形、関節疾患の治療目的で実施されております。術後のリハビリに長期間を要するため入院期間が長くなっております。骨折観血的手術には上腕骨、大腿骨に対する手術が含まれており、内訳は上腕骨7件、大腿骨44件となっております。観血的手術とは、骨折部位の皮膚を切開し、スクリューやプレートを用いて骨折部分を固定する手術です。人工骨頭挿入術(股)は股関節の変形や骨折に対する手術で、大腿骨側の骨を人工の骨頭に置き換える手術です。関節鏡下肩腱板断裂手術は、肩関節に関節鏡を挿入し、断裂した腱板に対して器具を用いて、骨に固定し修復する手術です。
 
 
外科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 38 1.66 4.16 5.26 66.13  
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 35 1.20 2.63 0.00 65.91  
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 26 0.96 4.42 0.00 70.42  
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 17 0.41 4.18 0.00 45.65  
K7193-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 13 3.85 12.69 23.08 75.08  
 
外科で最も多い手術は、胆のう炎や胆嚢結石の治療目的に実施される胆嚢摘出術です。鼠径ヘルニアに対して行われる手術は、開腹と腹腔鏡下に分かれています。腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)腹腔鏡による虫垂炎に対する手術です。結腸悪性腫瘍切除術は、大腸がんに対する手術です。腹腔鏡下手術と開腹手術の術式がありますが、患者さんの既往疾患や病態に合わせて術式を選択しています。当科ではその他、腸閉塞や消化管穿孔による緊急手術、乳房の悪性腫瘍に対する手術を行っております。
 
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術 (腋窩部郭清を伴わないもの) 46 1.09 3.04 0.00 64.91  
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 39 1.26 12.44 0.00 73.41  
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 22 1.14 12.09 0.00 69.23  
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 15 2.40 9.60 0.00 72.60  
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 14 1.14 13.64 0.00 73.79  
 
乳腺悪性腫瘍手術は、切除範囲、リンパ節郭清の有無により手術分類が分かれており、当院では腫瘍部分のみを部分切除する術式が最も多く、次いで乳房切除術となっています。肺がんの手術で最も多いのは、胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの)です。肺は、肺表面にある深い切れ込みにより左右の肺それぞれが上(中)下の肺葉に分かれています。肺悪性腫瘍手術は切除範囲によって手術分類が分かれており、当院では1つの肺葉を切除する術式が最も多く、続いて1肺葉よりも狭い部分切除、区域切除の順番となっております。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 42 1.00 4.29 0.00 47.52  
K867-3 子宮頸部摘出術(腟部切断術を含む。) 28 1.00 1.07 0.00 44.89  
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 23 1.17 3.65 0.00 44.70  
K877 子宮全摘術 22 1.00 7.91 0.00 55.14  
K8654 子宮脱手術 (膣壁形成手術及び子宮全的術(膣式、腹式)) 11 1.00 8.18 0.00 74.09  
 
患者数が最も多い子宮全摘術は、開腹での切除と膣より切除する方法が含まれています。腹腔鏡下腟式子宮全摘術は、腹腔鏡を用いて膣からの操作により子宮を全摘出する方法です。子宮頸部摘出術(腟部切断術を含む。)は、レーザーなどの器具を使って膣から子宮頸部を円錐状に切除する手術で、子宮膣部および頸部の腫瘍性病変に対して、診断あるいは治療目的で実施します。子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの)は、腹腔鏡を用いて卵巣を摘出する、あるいは卵巣にできたのう腫などの病変のみを切除する手術です。子宮脱手術(腟壁形成手術及び子宮全摘術(腟式、腹式))は、子宮脱に対して行う治療です。子宮脱は子宮を支えている骨盤内の筋肉や靱帯が緩むことにより、子宮の一部が膣内に降りてきてしまう病気です。
 
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 88 3.07 4.01 9.09 67.33  
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 28 0.96 4.50 3.57 74.18  
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用のもの) 18 2.28 6.00 5.56 76.72  
K764 経皮的尿路結石除去術(経皮的腎瘻増設術を含む) 16 2.69 7.19 6.25 63.75  
K841-6 経尿道的前立腺吊上術(経尿道的水蒸気治療を行った場合)等 13 1.77 4.85 0.00 79.69  
 
患者数が最も多い経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの)は、尿路結石に対して尿道より内視鏡を挿入し、レーザーを用いて尿管にある結石を砕いて摘出する治療です。膀胱悪性腫瘍手術は、尿道から内視鏡を挿入し高周波電流を流して腫瘍を摘除する治療で、膀胱の腫瘍が粘膜にとどまる場合に選択される手術です。前立腺吊上術は、前立腺肥大症に対して行われる手術です。
 
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 114 1.00 5.56 0.00 15.42  
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 20 1.00 4.35 0.00 47.35  
K3932 喉頭腫瘍摘出術(直達鏡によるもの) 15 1.00 1.27 0.00 59.47  
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 14 1.00 4.07 0.00 58.64  
K347 鼻中隔矯正術 10 1.00 3.80 0.00 41.80  
 
当科で最も多い手術は扁桃摘出術で、その内約6割が小児の患者さんです。扁桃肥大による睡眠時無呼吸の治療や繰り返す扁桃炎の場合に手術治療を行います。内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型と4型は副鼻腔炎に対する内視鏡を用いた手術です。副鼻腔は左右それぞれ4つの洞から成っており、病変の範囲によって手術分類が異なっています。喉頭腫瘍摘出術は喉頭にできた腫瘍を切除する手術です。鼻中隔矯正術は鼻穴から鼻中隔の軟骨、骨を切除し曲がり部分を矯正し通りをよくする手術です。
 
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 48 1.98 8.21 10.42 83.96  
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 34 1.24 1.24 0.00 71.09  
K654 内視鏡的消化管止血術 17 2.00 24.65 23.53 75.41  
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル以上) 16 1.00 1.44 6.25 76.38  
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの)等 10 1.30 4.50 0.00 74.00  
 
消化器内科では主に内視鏡を使用した手術を実施しており、胆道の結石除去や閉塞に対する治療として、内視鏡的胆道ステント留置術や内視鏡的乳頭切開術も多く実施しております。これは、内視鏡を口から十二指腸まで進め、十二指腸にある胆管の出口(乳頭)より器具を通して治療を行う方法です。次に多いのは内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。
 
■産科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 39 1.03 7.44 0.00 32.67  
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 21 1.00 7.57 0.00 30.71  
K9091イ 流産手術(妊娠11週までの場合)(手動真空吸引法によるもの) 16 0.94 0.19 0.00 34.38  
K9122 異所性妊娠手術(腹腔鏡によるもの) - - - - -  
K911 胞状奇胎除去術 - - - - -  
 
産科で最も多い手術は帝王切開で、集計では予定された帝王切開(選択帝王切開)と、緊急で実施される帝王切開に分けられております。次いで多い流産手術は、妊婦健診で胎児の心拍が確認されず自然排出が確認出来ない場合に、通常1泊2日の入院で実施されます。
■皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 11 0.45 8.45 0.00 85.00  
K0061 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm未満) - - - - -  
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上、6cm未満) - - - - -  
K6261 リンパ節摘出術 (長径3センチメートル以上未満) - - - - -  
K3691 咽頭異物摘出術(簡単なもの) - - - - -  
 
皮膚科では褥瘡、糖尿病性皮膚潰瘍、帯状疱疹、蜂窩織炎、まむし咬傷、皮膚のがんなどの治療を行っています。入院での手術は悪性黒色腫、有棘細胞がん、基底細胞がんなどに対しての皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)の実施が11件となっています。
 

その他
(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生数
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 10 0.22%
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 18 0.40%
異なる - -
  
この指標は、DPC対象病院に提出が求められている退院患者調査データの精度向上を図ることを目的に公表することが求められている指標です。最も医療資源を投入した傷病名が「播種性血管内凝固症候群」「敗血症」「その他の真菌感染症」「手術・処置等の合併症」について、症例数、全患者に対する発生率を、医療資源を投入した傷病名と入院の契機となった傷病名(入院診療が必要と判断するきっかけとなった疾患)が「同一」か「異なる」かにより集計を行っています。発生率は、全入院患者のうち、該当するDPCで入院費の請求となった患者さんの割合を示しています。

表中の発生率は、10症例未満は非表示となっています。
当院の令和5年度の「敗血症」「手術、処置等の合併症」の発生率を、厚生労働省より公表されている最新データ(令和4年度DPC対象病院データ集計)の全国平均と比較すると、「敗血症」は当院約0.31%に対し全国平均約0.52%、「手術、処置等の合併症」は当院約0.40%に対し全国平均約0.52%で、全国平均より低い傾向にありました。


<DIC(播種性血管内凝固症候群)>
さまざまな基礎疾患のために過剰な血液凝固反応が生ずるため体内で抗血栓性の制御が十分でなくなり、全身の血管内で微小血栓(血の魂)が多発して臓器不全、出血傾向のみられる予後不良の病気です。
 
<敗血症>
肺炎や腎盂腎炎など生体のある部分で感染症を起こしている場所から血液中に病原体が入り込み、重篤な全身症状を引き起こす病気です。無治療ではショック、播種性血管内凝固症候群、多臓器不全などとなり生命にかかわります。

<真菌症>
真菌とはカビのことです。カビが定着することに起因する感染症です。健康な人は抵抗力があり普通は感染しませんが、何らかの病気で弱っていると免疫力低下により感染することがあります。

<手術・処置等の合併症>
手術や処置を施行したことに伴って起こる病気です。
ほとんどの症例が入院前に、発症、診断されており、入院中に発症した合併症ではありませんでした。傷病を原因別に分類すると、術後腹腔内膿瘍、術後創部感染が最も多く、次いで人工関節のゆるみ、破損、小児科の予防接種後の発熱、後出血等が続きました。
手術や処置の際は合併症を起こさないように細心の注意を払って施行していますが、臨床上ゼロにすることは難しく、一定の確率で起こりえます。
起こり得る合併症については、事前に可能な限り患者様に説明したうえで、手術や処置の施行に同意をいただくよう努めています。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

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脳血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、脳血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数(分子) リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
812 797 98.15%
手術では長時間体を動かさないことなどにより下肢静脈に血栓(血の塊)が生じるリスクがあります。術後離床時等に血栓が動き出し肺の血管に詰まる肺塞栓を発症し重篤な状態になる可能性があります。そのため肺血栓塞栓症を発症しないように各々の疾患や手術のリスクの強さなどにより、弾力ストッキングの着用や間欠的空気圧迫法器具、抗凝固療法などの予防を行っています。患者さんの疾患や症状により合併症の危険性が高く予防器具などが使用出来ない場合もありますが、手術を受ける患者さんごとのリスクに応じ予防に務めています。

血液培養2セット実施率

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血液培養オーダーに数(分母) 血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数
(分子)
血液培養2セット実施率
685 616 89.92%
血液培養は血液から病原体を検出する検査です。検出された病原体から感染源の原因菌を特定することができ診断や適切な抗菌薬の選択にも繋がります。より正しい原因菌の特定のために2セット採取することが推奨され、当院も感染委員会や院内研修会などで2セット採取の促進を行っています。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

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広域スペクトラムの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に最近培養同定検査が実施された患者数(分子) 広域スペストラム抗菌薬使用時の細菌培養実施率
355 301 84.79
スペクトルとは抗菌薬がカバーする範囲のことで、複数の菌に有効性がある広域の抗菌薬と限られた菌にしか効かない狭域の抗菌薬があります。採取した検体から菌を検出する細菌培養同定検査は、適正な抗菌薬の選択をするためにも重要な検査です。
 

更新履歴

2024年9月30日
令和5年度DPCデータによる病院指標に変更
2023年9月28日
令和4年度DPCデータによる病院指標に変更
2022年9月28日
令和3年度DPCデータによる病院指標に変更
2021年9月28日
令和2年度DPCデータによる病院指標に変更
2020年9月28日
令和元年度DPCデータによる病院指標に変更
2019年9月27日
平成30年度DPCデータによる病院指標に変更
2018年9月27日
平成29年度DPCデータによる病院指標に変更
2017年9月28日
平成28年度DPCデータによる病院指標に変更
2016年9月29日
平成27年度DPCデータによる病院指標公開